航空自衛隊

新型戦闘機F-15EXイーグルⅡ「ステルス戦闘機F-35を補い助ける!」最強F-22がいても存在する理由とは?

新型戦闘機F-15EXイーグルⅡ「ステルス戦闘機F-35を補い助ける!」最強F-22がいても存在する理由とは?

この度、アメリカ空軍の新鋭機として颯爽と登場したF-15EXイーグルⅡ。

アメリカ空軍は、これを従来型のF-15Cイーグルと交代させる予定でいます。

しかし、ここで気になった方もいるのではないのでしょうか?

「このステルス全盛の今、今更F-15かよ?」

「F-35はどうしたんだよ?」

そう思うのも無理はありません。

実際、それはアメリカ国内でも議論になりました。

普通に考えれば、時代の最先端を行くF-35をもっと配備した方がいいと考えるのは当然です。

しかし、そうもいかない事情があるのです。

ベテランのF-15が、最新のF-35と肩を並べられる理由について、今回は紹介していこうと思います。

本日のチャプターは次の通りです。

  • 1:F-22はどうした?
  • 2:F-35の問題点
  • 3:F-35を補うのがF-15EX

敬礼!

今回は、軍事系の小説を13年も書いている戦闘機好きの方に調べていただきました。

是非、最後までご覧ください。

自衛隊応援部隊『凛護隊』前へー!

1:F-22はどうした?

F-15の後継機と言えば、F-22ラプターを連想する方も多いと思います。

では、そのF-22がいても尚、F-15が生き残っていたのはなぜでしょうか?

それは、機数が足りないからです。

冷戦時代の真っただ中に開発されていたF-22は、元々750機もの大量配備がされる予定でした。

しかし、その冷戦が終わった事により、422機(1994年)、339機(1997年)、336機(2001年)、295機(2003年)…といった感じに段階的に削減されていき、最終的には187機の配備で終わってしまいました。

結果的に、現在までF-15が二線級部隊で生き残ることとなってしまったのです。

これは、ステルス機のコストが、とてつもなく高い事も表しています。

最先端の技術を結集した上、ステルス性を生み出すために特殊な素材を使用しているステルス機は、買うにも使うにもどうしてもコストが高くなってしまいがちです。

それは、F-35も例外ではありませんでした。

かのトランプ前大統領さえ、大統領選挙中から「F-35は高すぎる!」と訴え、就任後に値下げ交渉を行ったくらいです。

結果として値下げには成功しましたが、それでもF-35にはまだ問題が残っていました。

2:F-35の問題点

実はF-35は、つい最近まで「完成」していなかった事はご存じでしょうか?

アメリカ軍に量産型が配備されたのは2012年の事ですが、開発試験が全て終了し「完成」に至ったのは、なんとその6年後でした。

「いやいやいやいや、未完成のまま配備したのかよ!?」と驚いたかもしれませんが、全く持ってその通りです。

実は現代の戦闘機は、電子機器に欠かせないソフトウェアの開発にどうしても時間がかかってしまうのです。

F-35のソースコードは、実に800万行にも達し、これは何とF-22の4倍です。

よって、パイロット養成のためにとりあえず飛ばすだけなら問題ない機体だけ先に配備して、後からソフトウェアをアップデートして戦闘力をつけていくという方式がとられたのです。

それでも、開発には障害がつきもので、F-35の配備は予定より遅れる形になりました。

新鋭マシンならではの初期トラブルにもつきまとわれ、完成に至った今でも「F-35にはこんな問題がある」という報告が度々出ており、成熟しているとはお世辞にも言い難い状況です。

そのため、F-35の導入を狙っていた国の中には、「待ってられねえよ!」と別の戦闘機を配備する国も現れ始めました。

それは、アメリカ空軍も例外ではありません。

二線級部隊に配備されているF-15の老朽化が進む一方で、F-35は当然ですが第一線部隊へ優先的に回されています。そんな状況では、F-35がいつ来るのかなんてわかりません。

それを呑気に待っていたら、先にF-15が退役し、戦闘機の数が減ってしまう! なんて事も起こり得ます。

そこで白羽の矢が立ったのが、F-15EXなのです。

内容がわかりやすいです!

【3:F-35を補うのがF-15EX】

F-15EXは、カタールへの輸出向けモデルである、F-15QAをベースとしています。

そのため、開発期間は短くて済み、速やかな配備を実現できます。

長年運用している機体の改良型となれば整備に必要なインフラも流用できますので、コストもかかりません。

単純な戦闘力では、ステルス機と比べれば心もとないかもしれませんが、それでもF-15EXは単なる数合わせではありません。F-35にはできない事もあります。

たとえば、パイロットが2人いる事。

考える頭も作業する手も倍になりますから、当然できる事は増えます。実際メーカーでは「2人乗りのF-15EXは将来想定されるUAV(無人航空機)の統制においても有利である」という見解を示しています。

何より、曲がりなりにも世界最強と呼ばれた戦闘機の末裔であるF-15EXは、単純な機体性能はF-35を上回っており、機体寿命に至っては2倍にもなります。

よって、ステルス性が必要ない環境にF-15EXを投入するようにすれば、必要に応じてF-35と連携する事で、より柔軟な運用ができるようになります。

ゲームを遊んでいる方なら、「高レアのキャラは強いけど、ここで使うような局面じゃないな」と思う事があると思います。つまりそういう事です。

F-15EXは、F-35を補い助けるための戦闘機なのです。

F-15EXとF-35が良いコンビになるんだね!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ステルス戦闘機の調達を進める裏で、非ステルス戦闘機を調達する事には、現在でもさまざまな議論があります。

しかしこのコンセプトは海外でも認められており、実際F-35の配備を進めている最中のイスラエルは、F-15EXに近いF-15IAというタイプの導入を決定しています。

ロシアでさえも、ステルス戦闘機Su-57を配備する一方で、非ステルスのSu-35Sの配備も進めているのが現状で、これはアメリカ圏に限った話ではありません。

どこの国も軍事予算が限られている以上、今後しばらくはステルス戦闘機と非ステルス戦闘機が共存する事が世界的な主流となるのかもしれません。